ブランディングのすすめ

置き忘れだろうか。
手つかずのあんまんの白い包み紙。
出社した時にオフィスの電子レンジの上にキンキンに冷えたあんまんを発見したのはちょうど1年前の出来事である。
弊社代表の山崎のあんまんであることはなんとなく想像出来たのだが果たしてそれがヤマザキのあんまんだったのかは思い出せない。
ただ、山崎がにくまんやあんまんを食べることには意味があるのかもしれない。
そんなことをふと思う今日この頃です。
こんばんわ、佐々木です。

かしこまり!であったり、おっしゃる通りです!であったり、流石です!とかとか営業さんがよく使うであろう言葉がありますよね。これは、相手に対して「自分はあなたより下の立場です」という力関係の刷り込みであったり「あなたは正しいです」という肯定や共感を示すことで心理的に近づくためのテクニックでもあります。相手に自分を売り込むことが営業マンにとっては基本中の基本とも言われ、トップセールスと呼ばれる人たちに共通して言えることは自分を売るのがとても上手いということです。営業のイメージとしておしゃべりが上手な人というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。自分も若い頃はそう思っていました。「おしゃべりで圧倒されて気が付いたら契約書にハンコ押してた~」なんてことも世の中には多々あるのかもしれませんが実際にはそんな営業マンばかりではなく「あなたが勧めるなら間違いないと思うわ」であったり「あなたのためなら買ってもいいわ!」なんかも含め人間としての信用であったり関係性が成績に直結するんだと自分は考えているのです。自分を売るにはどうしたら良いのでしょうか。はい、ここまで読んだら勘のいい方は分かりますよね。今日は「ブランディング」について書かせてもらおうと思います。ブランディングとはブランドイメージを形作るための戦略であったり施策を指します。ロゴやキャッチコピー、中には色だけで商品や企業を連想させることができればその価値は市場において非常に有利と言えるでしょう。まずは色んなブランディングを紹介しようと思います。

れいわと言う文字を見て皆さんは何を想像しますか?れいわという言葉で検索するとれいわ新選組が出てきます。昔は初恋の嵐のMVなんかにも出演していたあの山本太郎の率いる政党ですね。画像検索すると党首の山本太郎がバンバン出てきます。やけに目につくピンクも印象的ではないでしょうか。「令和新選組」ではなく「れいわ新選組」にすることでひらがなで表記すると政党のことだな、と判断ができるのすごくないですか。ひらがなが与える印象が柔らかいであったり、子供でも読めるであったりも含めなかなかメリットはありそうです。山本さん考案なのかブレーンが考案して決定をしたのが山本さんなのかは分かりませんが戦略的なものだとしたらなかなか切れ者だと思います。認知度を上げる上でも差別化を図る上でも「れいわ」という名前があってそこに政策やパフォーマンスを紐付けて政党のブランディングがなされていると自分は考察しています。異端とも捉えられかねない発言や選挙活動も取り沙汰されますがよくよく調べてみると共感できる部分やよく勉強しているなぁと感心してしまう部分なんかもあります。「れいわ旋風」や「れいわフィーバー」なんてのもきちんとしたブランディングがあってこそなのかなと思います。と、いうことでまずは政党のブランディング例を紹介させていただきました。あ!ただ個人的にはですが、ピンクの旗にネコの肉球のロゴのデザインとかはイマイチと思っているので関係者の方いたら是非アンテクに政党のWebサイト制作とロゴデザインを発注していただければと思います。

たまに「無性にケンタのチキンが食べたい!!」って気持ちになることないですか?自分は年に数回そういう気持ちになるんですがケンタッキーのブランディングも興味深いものがあります。コロナ下において6四半期連続で2桁増収ということで営業戦略的な面での成功とばかり思われがちですが、それを土台で支えているのはやはりブランディングを大切にしているからなのではないでしょうか。ケンタッキーのブランディングはかなり長い歴史があってカーネル・サンダースさんが自分自身をブランド化するという戦略でどの店頭にもカーネルおじさんがいて、赤と白でシンプルなカラー戦略。日本においてはCMも意欲的に「食べたくなるなるケンタッキー」や「指をなめたくなる美味しさ」などいろんな名キャッチコピーを生み出してきました。かつてのケンタッキーと言えばファストフードにしては少しお高いというイメージだったのですが500円ランチなどの低価格セットを用意したりキャッチコピーも「今日、ケンタッキーにしない?」に変えたりしてブランドイメージの変化に挑戦しているように見える反面でオリジナルチキンの値段は据え置きとして商品自体の価値を守ることにも成功していると思います。かつてクリスマスにはケンタッキーのチキンというイメージも強かったのですがそのイメージの払拭も上手くいっているのでしょう。フライドチキンというカテゴリーにおいては幾度となく新規参入の脅威がありました。モスバーガーのモスチキンやファミリーマートのファミチキ、ローソンの黄金チキンなどなど。そんな中でもケンタッキーのフライドチキンは強固なブランドを守り続けているのは本当に素晴らしいと思います。その背景にはブランディングとは完成されるものではなく時代とともに形をかえることが必要という認識を持っているからなのではないでしょうか。ケンタッキーに関してはいくらでも書けそうなのでいったんこれくらいにしておきましょう。

場所に紐付けるブランディングも考えてみましょう。「餃子と言えば宇都宮」とか「鳥取と言えば砂丘」であったり地名からイメージされるものってありますよね。2014年には「地方創生」という言葉とともに地方活性化に政府が力を入れてました。地域ブランディングは自治体だけでなくその地元企業なんかも力をいれていたりします。北海道日本ハムファイターズのように企業と自治体の両者が手を組んで進めるパターンも多いですね。そんな中で今回、ご紹介したいのは「海士町(あまちょう)」です。島根県の沖ノ島諸島に位置する小さな島で2002年には借金総額105億円という壊滅的な状況でした。そのタイミングで町長となった元NTT出身の山内道雄さんがぐいぐいと改革を進める中で「海士町」のブランディングの礎も築いたと言って過言はないのではないでしょうか。「ないものはない」をキャッチコピーに今ではIターン定着率48%という驚異的な数字を叩きだしています。また、廃坑寸前の高校の受験倍率を2.4倍まで引き上げています。これは「高校魅力化プロジェクト」の成果で詳しくは魅力化プロジェクトについて | 隠岐島前教育魅力化プロジェクト (dozen.ed.jp)を見てください!このプロジェクトには知人の結婚式で出会った大辻雄介氏も関わっています。元々はベネッセでサテライト事業の立ち上げなんかをやっていたのですが2010年に海士町に移住しています。教員免許はないんだけど今では北海道の大空高校で校長先生をやってます。友人の結婚式の時に喫煙スペースで出会ったのですが、彼もまた自身のブランディングというものが素晴らしくて「なんだこの人、面白そうな人だな」って会った瞬間にビビっときました。当時はまだベネッセにいてレトロな感じのスーツにハンチング帽だったのですが今ではだいたい袴姿みたいですね。「どこにいても質の良い教育は受けれる」と「海士町でならではの特徴的な教育」とでこのプロジェクトの経済効果は年間で4,000万とも言われています。日本中から生徒があつまるだけでなくその先進的な教育改革を視察したいと年間1,000人もの関係者が島までくるとのことです。多くのメディアでも紹介されるようになり今では日本の教育の未来を語る席では必ずといっていいほど名前があがる地位を確立出来ているのではないでしょうか。これもまたブランディングの成功例として興味がある人は調べてみてはいかがでしょう。ということで場所と紐付くブランディングの紹介でした。

所ジョージといえば誰もが知ってる大御所タレントではないでしょうか。タレントの場合はテレビの制作陣や脚本家、はたまた事務所なんかがイメージを作り上げることも多そうですよね。でもこの「所ジョージ」に関しては本当に本人の好きなことを好きな時にやるのが許されているというイメージがあります。世田谷ベースは趣味のバイクや車、フィギュアや畑(もはや家庭菜園とは呼べる代物ではない)などがあって本当に人生を楽しんでいるなって思います。彼の場合、好きなものが仕事に繋がるブランディングがしっかり出来ていると思っていて、そのライフスタイルも含め世に認知されていることで「所ジョージ」にお願いできる仕事がフィルタリングされるし皆に愛されるのではないでしょうか。他の大御所タレントとは完全に別次元で確立されたポジションは大いにブランディングの賜物と言って良いのではないでしょうか。自分自身のブランディングというのは本当に大切で、「私はこういう人間なのでこういう仕事が出来る」であったり「私ならこういう価値を提供できる」ということを周知させることでフィルタリングされた状態で仕事がくるので物事が円滑に進むし、仕事の達成率も非常に高くなると思います。ブランディングは企業や商品のブランドイメージの構築なので、当然自分という商品を売る際には自身のブランディングが重要ってことになりますね。

ではそろそろこの流れで今日のブログで伝えたいことを書きましょう。
ズバリ「自分自身をブランディングしよう!」です。これ、自分をプロデュースするということと同じかもしれないのですが誰しもが自分以外の人間と関係しながら生きていると思うんです。周囲に対してどういう人間と思われているか考えたことはありますか?生きる上での技術としてこの自身のブランディングは非常に重要だと思っていて、円滑に充実した人生を歩むためには「どう思われたいか」「どういう人間であるべきか」とかも含め「どういう価値を提供できる」であったり「どんな影響をもたらす」なんかも含め周知することが必要だと思います。先に紹介した大辻さんや所ジョージさんなんかもしっかり自分をブランディングできているからこそ活躍できているのではないでしょうか。みなさんにも是非とも自分自身のブランディングというものを意識していただければと思います。

咲く場所を間違えればその価値もまた変わってくるでしょう。もしあなたが「思ったように評価されない」であったり「思ったように成果が上がらない」と感じることがあれば置かれている環境を分析してみてください。当然自分自身のレベルアップが必要とされる場合もあるのですが今のあなたでも活躍できる場所が他にあるかもしれません。バレエダンサーが楽器屋でギターを売っていてはいけません。舞台に上がることでその価値が初めて見出されるのと同じです。トイレにギターピックが置いてあってもなんの役にも立ちません。彼らはギターのそばで初めて役に立つのです。自分がもっとも輝ける会社やもっとも落ち着けるバーに身を置いて欲しいのです。どんな会社で働くか、どういうバーに良くいくか、どういうレストランで食事をするかもあなたのブランディングになると思います。どういう生活をしているかも含めて自分という人間を表現するのも大いにアリだと思います。補足ですが「中西」というYouTubeチャンネルで中西さんと一緒にAPEXをしているメアリーさん、あなたが一番輝けるのは私の傍だと思いますのでもしこのブログを読んでいたら弊社のお問い合わせからコンタクトをいただけますようお願い申し上げます。

きらいなモノやきらいなヒトに近づかないも一つのブランディングと言えるかもしれません。コミュニティもそうなのですがお洒落な人はそういう人達と付き合ってるし仕事の出来ない人達はそういう人達と群れているイメージがあります。周りにいる人たちから「ああ、この人もきっとそういう人なんだろうな」と思われてしまっても仕方ないと思います。不良とつるんでいると不良と思われてしまうあるあるですよね。自分が良い影響を受けれる環境を作る事にもリンクしますがあなたがあなたらしくいられる環境に身をおくこともまた自分をブランディングするということに繋がるのではないでしょうか。

なんだかんだ言ってブランディングで大切になってくるのは、そのブランドイメージをどう発信するのかでもあると思います。あなたがどういう人間であるかをどんな方法で周知させるか、例えばTwitterやインスタなんかでもできるし身に付けるものや服でもよいでしょう。当然ブログでもいいし本を出版するとかポートフォリオサイトを作るとかもあるでしょう。実際に企業もどのような広告戦略でブランドイメージを打ち出すのか様々な工夫をしています。その辺りについては「ブランデッドエンターテイメント ~お金を払ってでも見たい広告~」という面白い本があるので是非読んでみてください。ブランディングとエンターテイメントについて知見を深めるのにとても良い一冊です。

さて、ここでもう一度。「ブランディング」とはどう見せたいか、どう思われたいのか。まずはそこから考えるものです。そこからの逆算で組み立てることでどのような施策、どのような行動をすべきかを考えてみましょう。資格を取るでもよいし旅行に行くでもいいし、あなたがなりたい自分を想像して足りないものを書き出してみてください。ブランディングであなたの人生が少しでも豊かなものとなるよう願っております。(なんじゃこのまとめは……)

いやぁ……最後にあとがきとして……勢いでこれだけ書いてしまったのですがこの先これだけの長文を書くことはないだろうなとしみじみ思っています。「この長文、読むやついる?」という疑問もあるのですが「佐々木さんのブログ、読みましたよ!」って言ってくれるお客さんや面接に来る方もいるので、なんか申し訳なくて端(ハナ)から読む気が失せるような文字だらけのブログに今回も挑戦してみました。現場からは以上です。オーヴァー!!!!!

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